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FETISH STATION

From Tokyo to the world.

映画 『おくりびと』

2008.10.13 [ Edit ]

 感じたこと、思ったことをいろいろ箇条書き。

出演者

本木雅弘  42歳なのに、同年代の俳優と違ってオッサン化していない。(ちょっと筋肉つきすぎだけどね。) この映画は 『シコふんじゃった。』 をはるかに超える、彼の代表作になると思う。
広末涼子  本木の妻役だが、実年齢15歳差とは思えない。前半の抑えた演技と後半の存在感の違いが、本作の流れを決定するくらい重要な役柄である。
山崎 務  この人のキャラクターは人間離れしている。納棺師という特殊な職業の世界へ誘うメフィストフェレスである。
笹野高史  銭湯の常連客の役。誰もが顔を知っている名脇役だ。後半、泣かせますね。
杉本哲太  本木と同い年だが、対照的にいい感じのオッサンになってきた。
山田辰夫  これまた名脇役。《キレる遺族》 の演技がすごい。
峰岸 徹  本木の父親役。回想シーンでは顔が映らず、ラストでは遺体となって登場する。本日のニュースで訃報を知った。ご冥福をお祈りします。


「納棺師」 という職業

・納棺師というマイナーな職業にスポットを当てた作品である。納棺師は、遺族の目の前で遺体に死化粧を施し、死装束を着せる。その過程で、遺族は悲しみとともに、死を受け入れていく。
・伊丹十三の 『お葬式』 で、江戸家猫八が葬儀屋の役を演じていたが、彼はあくまでも影の存在だった。本作とは好対照だと思う。
・映画館で販売しているプログラム冊子に、小林光恵 (元看護師で 『おたんこナース』 の原作者。エンゼルメイク研究会代表)が文章を書いている。エンゼルメイク(病院で亡くなった人の表情や身なりを整えること)について書かれていて、きわめて貴重な記事なので、これから映画館へ行くひとは買ったほうがいい。


映画で描かれる世界

・宗教的なものはほとんど出てこない。
・納棺師が活躍する 《現場》 はすべて故人の自宅である。病院は出てこない。
・《家族愛》 が大きなテーマになっているが、兄弟姉妹は出てこない。(主要な登場人物は全員一人っ子のようだ。)
・出てこないものばかり挙げたが、それだけ作りをシンプルにして、的を絞りこんだ制作意図は見事に成功している。
・食べ物がやたらと出てくる。むしゃむしゃ食ってる。
・山形県酒田市と鶴岡市がロケ場所とのこと。本木が鳥海山をバックに河原でチェロを弾く場面は本当に美しい。


 映画館の観客層は年齢かなり高め。
 日本映画としては数年に一度、というレベルの大傑作なので、みなさんどんどん見に行ったほうが良いと思います。


「おくりびと」 公式サイト (クリックすると音が出ます。)

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